過去の随想 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10    本音のCAD・CAM トップへ 
 本音のCAD・CAM  【言いたい放題の随想】
 
<< おバカな国 | main | ついにTPP >>
中華フライス SIEG X2
 ヤフオクでポチった中華フライス。
 先週末にようやく届きました。
 欲しかった寿貿易のものと同型機種ですが、こちらは整備されずに点検だけで出荷されたもの。
 価格は寿の4割程度ですから、不良は覚悟の上での落札です。

 しかしまあ、発送前に連絡が無かったのはちょっと厳しい。気持ちの準備すらしていないところに70kgの荷物が届いたのですから受取すら困難。
 このあたりはヤフオクらしさでしょうかね。
 運転手と2人で玄関まで降ろし、後は息子と二人で開梱と運搬です。

 で、設置すれば早速試験運転。
 初期不良は3週間以内に手続きしなきゃ自己責任になってしまいます。

 先ずは電源ON!
 ギアのカラカラという音・・・
 と共に「ゴロゴロ」という異音。
 心の叫び「げっ、ベアリングが割れてる音じゃん」
 中華ベアリングは異音がするとの話は聞いていたので、気を取り直して主軸のチェック。
 手で揺らしてみると…
 「カタンカタン」
 心の叫び「げっ、主軸にガタが有る」
 続・心の叫び「ペアリング交換だなこりゃ」

 更に気を取り直して今度はSS400の切削試験。
 φ8のエンドミルで切り込み1mmで溝切り…
 刃先がスリコギ運動してますよ???

 ここでベアリングの割れを確信。

 まあ、このあたりまでなら想定内。
 買った田中商会さんに不良品との連絡を入れ、モノタロウにペアリンクを発注。初期不良ですから部品供給は有るでしょうけど、どうせ来るのは中華ベアリング。
 おまけに初期不良と言えども修理はユーザー側の作業ですから、さっさと日本製を注文する方が賢いとの判断です。

 休み明けに田中商会さんからは丁重なメールが来ましたが、カバーを外してベアリングを見てほしいとのこと。
 言われたカバーを外しましたが、図面に無い内部カバーが有って観測不可能。精密ドライバーを突っ込んで探ってみるとベアリングの玉が有る事は判りました。
 確認できないし、どうせベアリング交換するなら主軸を外そうと思い、主軸上部の止めネジを緩めたら…
 バラバラとベアリングの玉が落ちてきました。
 ズレて中が少し見えるようになった所から覗くと、ベアリングの外輪はケースに残ったまま、内輪の付いたままの主軸が下にズリ下がってます。
 玉が割れてたのじゃなくってベアリングが分解されてました。
 玉は下になった内輪の上に乗り、上から外輪が押さえていた状態。
 いや〜、さすがは中国。私の予測の斜め上を行ってくれましたね。

 しかし、中華クオリティーを痛感するのはここから。
 下側のベアリングが分解された状態で組まれたため、主軸上部のベアリングは主軸を把握していません。
 ただ置いてあるだけの状態。
 一方、下側のベアリングは内輪も外輪もハメ合いがキツくてビクともしません。
 少なくとも内輪を外さない事には主軸が抜けない構造な上に、内部のギアはヘッドそのものを外して分解しないと取り出すこともできない構造。
 仕方なく、Vブロックを台にして上から主軸を大ハンマーでガンガン叩いて位置をずらし、歯車を外して何とか取り出しました。
 取り出したものの、内輪はキツくてビクともしません。
 今度はバイスの口金に内輪を引っかけて、同じく大ハンマーでガンガン!
 外輪は外輪でケースにガッチリ食い込んでいる状態。
 こちらは内側からポンチを当ててハンマーでカンカン。

 翌日にはメーカーにクレームを入れるために取り出したベアリングの写真が欲しいとの連絡が田中商会さんから。
 バラバラのベアリングの写真を撮って、その後は届いた国産ベアリングの組み付け作業です。
 そして、ここでもまた中華クオリティーを味わう事に…

 借りてきたギアプーラーを使って先ずは下側のベアリングの組み込み。
 大型のプーラーでさえ壊れそうな固さです。
 私は内輪側に当て金を当てて作業しましたが、この固さで当て金を当ててなければ、そりゃベアリングだってバラバラになるでしょうね。
 しかし、中華ベアリングは公差が違うのか、日本製を入れると主軸が削れてました。
 で、組立った主軸をケースに入れるのですが、これがまた入らない。
 ベアリングの外輪に平鉄を当て、ハンマーでカンカン…
 大汗かきながら下側が入ったのですが、次は上側。
 元のベアリングは主軸に入っていなかったため、スコッと抜けましたが今度は主軸に入れなければなりません。
 おまけに主軸の太い部分に届く前に、ケースにすら入らない???
 どうやら元の上側のベアリングの外輪はサイズが小さめだったらしい。
 仕方なくこれも当て金を当ててハンマーでカンカン!

 何とか組み上がりましたが、あのベアリングは二度と抜くことは出来ません。
(内側からは叩けない)
 当然、主軸も抜けません。
 主軸が抜けないという事は、すぐに割れることで有名なあの樹脂製ギアは交換不能と言う事。
 使い捨てのフライスになってしまいました。
 まあ、ギアが割れたらベルト駆動に改造すると言う解決策は残されてますから、何とかなるでしょう。

 完成すればテスト。

 主軸のガタは当然皆無です。
 電源ONで回してみても、ギアの音だけでベアリングからは無音です。
 さすが日本製。

 試験切削ですが、SS400を削ると振動が発生します。
 もちろんプロクソンに比べれば遥かにマシですが、表面の荒れと騒音は大きいですね。
 これは主柱と台の結合部の剛性不足が原因でしょう。
 ネットでは有名な話なので、補強すれば解決することは判明してます。

 アルミの切削でも多少の振動が発生します。
 フェイスミル代わりのφ32のホールソーで面出しをすると段差発生。
 主軸が傾斜してますね。まあ、これは主柱の傾斜を調整すれば解決できそうです。

 想定の範囲を超えた不良品でしたが、直しながら使えば使える機械になりそうです。
 プロクソンが酷過ぎたからそう思えるだけかも知れないですが…

 しかしまあ、これってプロクソンと同価格帯の品物ですよ。
 しかも、こちらはマシンバイスからコレットのフルセットにエンドミル一式、クランピングキットのフルセットまで付属しての価格ですから、圧倒的に低価格と言えます。
 不良率100%と言われる中華フライスですが、それでも性能でプロクソンが完敗し、価格では勝負にならないとなると、日本製の立場が危ういですね。
 こんな事じゃ日本ブランドが大丈夫か???
JUGEMテーマ:ニュース


【2013.03.09 Saturday 08:36】 author : N/T
| - | comments(2) | trackbacks(0) |
当サイトのコンテンツです。
Amazon 人気順 総覧
書籍、音楽、DVD、ソフト、PC、電化製品、ゲーム、その他
フレーム無し 通販商品人気順総覧
お役立ちサイト集
仕事用情報、生活情報、災害時の情報、通販、等の総合リンク集
この記事に関するコメント
安定の中華クオリティー。笑
取りあえず何とかなったようで何よりです。
ほんと、素材代だけですね、中華は。
ブロンクソンもまぁ基板やプラなどなら問題ないのでしょうが。

てか、今ヤフオク見てきたら、似た値段で牧野NCフライスが出てましたよ・・・。あれで落札だったら輸送費と周辺設備のほうが高くつきそうだなー。
| ミルミル | 2013/03/09 10:12 PM |
> ほんと、素材代だけですね、中華は。

単品で買えば付属品だけで買値くらいになりますもんねぇ。
国産ならコレットセットだけの価格かな。
そのまま使うには問題有り過ぎですが、改造のベースとするなら絶好の機械ですね。

> 似た値段で牧野NCフライスが出てましたよ・・・

運送設置費はビックリするほど高いですもんねぇ。
設置場所は基礎から変えないといけないだろうし、買ったら大変でしょうね。
| N/T | 2013/03/10 9:39 AM |
コメントする

投稿の前に注意事項を読んで下さい。









この記事のトラックバックURL
http://blog.tukuyomi.com/trackback/865027
トラックバック
累計